質の高い勉強法を目指して⓶の最後で言ったアナロジー(転移学習)について紹介します。
アナロジーとは、新しい課題や直面した問題に対して、元々知っている知識を応用して
解決へつなげる力のことを指します。
皆さんの周りにも優秀な人いませんか?(あなた自身が優秀なのかもしれませんが・・!)僕の周りには優秀な人が多いです。優秀な人って問題が起きても冷静かつ迅速に対応できるんですよね。あとは理解が早い。応用が利くとか、1を聞いて10を知るとか言ったりもしますね。
なんでこの人たちは優秀なんだろう…と考えていましたが、理由はなかなかわかりませんでした。
しかし、優秀な人たちはアナロジーの力があって、優秀なのかもしれません。
アナロジーについてはざっくりと冒頭で説明しました。アナロジーの力とは、具体的なことを抽象化することができ、その抽象化により次の課題にも応用できることを言います。といっても何かわからないですよね。具体例をあげて説明します。
~具体化~
例えばあなたが営業マンで、営業成績を上げるために以下の工夫を行いました。
①行き当たりばったりに営業するのではなく、売り上げが上がりそうな顧客、取引が多い顧客を優先的に営業する。
②自分の営業成績をきちんと管理する。
③売り込む商品に関連する業界についてよく調べ、現在の動向をきちんと理解する。
④商談が進まなかった場合を想定し、そうなったときにどうリカバリーして、次の手を打つか考える。
~抽象化(抽象化モデルの構築)~
この内容を抽象化すると
①自分に必要なもの(ターゲット)を絞り、そこから優先的にこなしていく。
②目標を定め、自分の立ち位置を理解する。
③取り組む内容に関する知識を深め、その内容の最新情報を把握しておく。
④常に問題が起こった時のことを想定し、対応策を考えておく。
といったところでしょうか。(僕も抽象化が苦手で、うまくできていないかもしれませんが・・)
~抽象化したモデルを具体化に落とし込む~
さらにこの抽象化したものを、A大学に合格したいと思っている人の合格へ向けた戦略に当てはめてみます。
①A大学の受験に必要な科目を調べる。
その中でテストでの配点比率が高い教科があれば、その教科を重点的に勉強する。
その中で自分の苦手な教科を平均学力まで上げるために、重点的に勉強する。
②A大学合格に必要な偏差値を確認し、現在の自分の偏差値との差を認識する。
いつまでにどのくらい上げなければならないか考え、それに基づいて勉強計画を立てる。
③受験に必要な科目の知識を深める。A大学の現状の出題傾向を分析する。
出題されがちな分野を重点的に勉強する。
④仮に成績がなかなか上がらない時も焦らない。模試の成績を見返し、つまづいているところを分析し、そこを重点的に勉強するようにする。また、そのまま今の勉強法を続けるのではなく、勉強法に問題がないか確認するようにする。友達、学校や予備校の先生に相談し、助言を仰ぐ。
具体的な例でアナロジーについてイメージすることはできたでしょうか。
アナロジーの力を活用することで、経験した事柄を抽象化してモデル化し、それを他の事柄にも応用できます。優秀な人が応用が利くといわれるのは、こういったところからかもしれませんね。
この抽象化と具体化の出し入れをスムーズに行うことができれば、生活や仕事がしやすくなると思います。
日頃から具体例を抽象化する練習をしておくとアナロジーの力がついてくると思います。僕のおすすめは、うまく言った事柄を抽象化モデルに落とし込むことです。うまくいったこととは〇〇の試験に合格した!とか大きなことでなくても構いません。
例えば僕は料理を作るのですが、最初のうちは、皿、スプーンなど調理器具をたくさん使ってしまう傾向があり、後片付けがとても面倒でした。けれども、出来るだけすくない調理器具で調理をするように心がけると、後片付けがとても楽になった経験があります。この具体的なことから得た抽象化モデルは、「少ない量で作業すると、後処理も楽になる」というものです。この抽象化モデルを具体例に当てはめます。また料理の話になって申し訳ないのですが、唐揚げを作る際に油をどっぷり使い、後処理が大変でした。先ほどの抽象化モデルより「少ない量で作業すると、後処理も楽になる」を思い出し、油をできるだけ少なくして揚げる方法はないか調べました。すると、フライパン薄く油をひいて作る方法があることを知りました。これにより、唐揚げを作った後の油の処理がとても楽になりました。
このように本当に簡単なものでいいのです。簡単なことをモデル化し、応用することが大事だと思います。皆さんも日頃からアナロジーの力を鍛え、生活の充実につなげましょう。
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