相手を思いやる気持ちが自分を幸せにする

心理・健康

自分のことで精いっぱいで人のことなど考える余裕がない。僕自身もそう思うことがあります。
けれど、相手を思いやる気持ちを持つことで、自分自身にもたくさんのメリットがあります!

~思いやり・絆反応~
ストレスにはいろんな種類がありますが、その中に「思いやり・絆反応」と呼ばれるものがあります。
これはストレスを感じた時に生じるものですが、オキシトシンというホルモン物質によって人とのつながりを求める状態を指します。
この反応により生じることは以下のことです。
・相手の考え・感情に気づく。
・人の役に立ちたいと感じるようになる。
・やる気がアップする。
・勇気が湧き、逃げ出そうとする消極的な考えが減る。
・心臓面の強化など健康につながる。
面白いのが、この反応は「誰かを助けたい!」と思うと意識的に生じさせられるということです。

~思いやり・絆反応に関する実験~(スタンフォードのストレスを力に変える教科書より抜粋)
ペンシルベニア大学のウォートン・スクールである実験が行われました。
集められた人たちを2グループに分け、一定の時間を与えました。時間の使い方について、①自分の好きなように過ごす、⓶他の人のために使うという指示をそれぞれのグループに与えました。
実験後にアンケートを取ったところ、⓶のグループは自分には時間の余裕があると感じ、自分にも自信が持てるようになりました。また、大量の仕事に対するイメージも変わり、自分ならできると感じるようになりました。
これは、人のために時間を使うことで自分は人の役に立っている、繋がっている!と感じ、「思いやり・絆反応」が生じ、やる気のアップ、消極的な気持ちが減ったことが原因であると考えられます。

~社会的敗北ストレスとそのエピソード~
度重なる強いストレス、例えば虐待などで生じる体の生理反応に「社会的敗北ストレス状態」というものがあります。これによりうつ状態・様々なことへの興味消失、最悪の場合自殺につながることもあります。しかし程度にもよりますが、そういったストレスによりすべてが社会的敗北ストレス状態になるわけではありません。これは、誰も助けてくれない、つながりがないと感じた時に生じやすいものです。しんどい状態でも人助けをすることにより「思いやり・絆反応」を生じさせることで、社会的敗北ストレス状態を防ぐと共に自分のやる気アップにも繋げることができます。
 例えば最近ひきこもりが問題になっていますが、その中でも社会復帰した人がいるニュースを耳にしたことはないでしょうか。何十年もひきこもりをしていてうつ状態であった人が、公的サポートなどで職業体験をし、仕事の中で「自分が必要とされている・繋がっている」と感じることで「思いやり・絆反応」が生じさせる。それによりうつ状態も軽快し、社会復帰でき正社員として働いているというケースもあります。

~まとめ~
他者を思いやる気持ちを持つことで、人助けをする、人とつながりが持てるということにつながり、「思いやり・絆反応」が生じるようになります。それにより、やる気・コミュニケーション・健康面などたくさんのメリットを受けることができます。人助けはハードルが高いと感じたのなら、人とつながる機会を持つだけでも、「思いやり・絆反応」につながると思います。いろんなしんどいことが多い世の中だからこそ、人とつながり、人のために動くことで、結果自分が幸せになるということがいえそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました